若者よ大人にもっと文句をいってください。
ロシアのノーベル賞作家のソルジェニツインの「クレムリンへの手紙」の中で彼はいっています。「成長(進歩)は必要でないだけでなく破滅の因となる。狭い、汚い、地球で、人類の運命は滅び去るだろう。」 今、殆どの人がこのまま開発競争とエネルギーを消費していったら地球は危ないと感じているでしょう。このような情況の中で核開発を国是として推進している国はイラン、北朝鮮などあります。イランがウランの濃縮など軍事に向かったらイスラエルが嘗てイラクにしたようにその核施設を爆撃するだろうことはかなり予想できます。世界の多くの人々が地球がもう手遅れだと思いだしたときこんな地球無くなったほうがいいと絶望に陥ったとき、どんな事態が起きるかしれません。今までは核の抑止力という理論が機能すると信じていましたが、核が多数の国に分散、そしてごく小さな局地だけをターゲットにピンポイント攻撃ができるようになったら、抑止力理論はもう用をなさなくなるだろう。人間が生んだ核、これは科学の悪魔です。科学の成果は両刃の剣、人間の生活の進歩と戦争の殺傷度のエスカレートと等量の効果を地球上にもたらします。このように平和利用と戦略利用では善悪はっきりしていますが、そうでない日常製品が人間に善として作用するか悪として作用するかは時間の経過と研究者の粘り強い研究に待たなければ結果はわからないだろう。私はいつもゲームに敵意をもっていて子供の前頭葉の発達を阻害し脳を壊すのではないかと思っています。またケータイの機能が進化し多くの人が交信していますが深い思索や人間同士の真の交流に至るというよりは極く上っ面の交信、情報交換と日常のお喋りに留まっているのではないかとおもいます。現代人の殆どが時間を合理的に、効率的に使おうという意識をもっています。その背後にこの厳しい社会で他人に無駄(自分の生産にかかわりない)に時間をとられたくないという意識が支配しているでしょう。表層ではこの次元で速いテンポで日常は推移していますが、深い意識では退屈の塊ではないのだろうか。社会に理想とか目的がなく、人間が人生の目的を個人の物質的欲望の充足になると、それを実現しようと一生懸命頑張るが、深い意識ではデカダンに陥っていて活き活きしたもののない、退屈という魔物が巣食っているように思えてなりません。現代人は常に情報に晒されています、特にコマーシャルに。それは常に欲望をそそられ、自足というバランスを見えない脅迫によって覆えされる。例えばサプリメントのCMなどこれを摂らないと老の幸福が得られないような印象をしばしば与えます。私が言いたいのはこの文明の基本構造が限りない欲望の開発、増殖によって購買を刺激し人々はそれを得るためにひたすら金を稼ぐ。この活気さが20世紀の構造でした。しかし地球の資源と環境はこのような浪費に耐えられるほど無限でも強力でもなかった。善悪が明瞭に判定できない現代の生産品は人間の内部に入り込み人間の本質を変えるような力を持っているかもしれません。はっきりいえることはこの変化のスピードで嘗てあったようなデリカシーさが退化したことは確かです。その証拠にアートや音楽、文学でさえパフォーマンス的でないと人の感覚に訴えなくなりました。強いものが生き延びる、この強さが正しい意味でなく、現代の生産システム、金融システム、情報システム、現代生産品によって変容されてもなんとか気狂いにならずにおれる甲羅を背負った強者だけがなんとか生き残れるなんと淋しい世界が進行中であろう。世界はグローバル化を日夜つづけています。グローバル化は強者が弱者の統合というカタチで進みますが、強者とは資本がより大きいということが原則で最後には最重要な産業、金融の寡占化までいくでしょう。彼らは国という単位をはるかに越える力を持ち21世紀の神となる可能性があります。これが人類が夢見てきたものなのか、地球上には年間何千万という餓死者、紛争の犠牲者、とくにむごいのが地雷による犠牲者、日々このような事実と日々何時間のケータイで話す若者、バランスを失って簡単に殺す人間、アンドレ.ジッドがかれの作品に無動機の殺人を描いて30年後次々と現実になり、いままた殺人が人間が人間を殺すのでなく、ものがものを破壊するように殺す、ジッドという天才が文明の中の人間の変容を直感し、100年後の今、人間ははるかに更に変容してしまった。数学者、大道芸人のピーター.フランクルさんは30年日本に住んで日本人に心がなくなったのは残念といってました。100年前小泉八雲がいってたことと全く同じです。我々は何処に流されていくのだろう。私のような老いたものはいいとしても若い人たちが自分の人生の目的をどのように設定し生きる価値をどう考えているのか、彼らにどんどん借金を残す政府にたいしてどう思っているのか、かつてのように若者の意見が耳に届きません。若者よ、大人に大いに文句をいってください。
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